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前作から半年足らずでフルアルバムを発表したhaiiro de rossi。22歳の若き才能にインタビュー、アルバムに込められた思いを聞いた。

●まずはアルバム発売おめでとうございます。初のフルアルバムということですが、完成した現在の心境はいかがですか?
ありがとうございます。何より関係者には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。完成してからは本当に良く寝ましたが、疲れも取れて、じっくり聴いてみて、何より自分自身が納得出来る1stが出来たので、最近は好きな音楽を客観的に楽しむ事が楽しいです。制作中は常に「自分ならどうするか」みたいな感情が混じってた気がするので。単純に良い音楽を良い音楽として聴いてます。
●22歳という若さで、これだけの作品をリリース出来たことに満足していますか?
満足しています。日常の生活にしてもそうですが、一時的な満足は次に進む為にも、反省と同じくらい大切な事だと思います。
●流通音源としては1年、初音源となった前作からは半年足らずでアルバムを発売されるわけですが、1年前との取り巻く環境の変化は大きいですか?
勿論周りの変化もあるんですけど、この一年は環境よりも自分が変わった様に感じます。根本的には変わらないんだけど、物の見方だったり、見え方だったり、少し前との微妙な違いが制作に集中すればするほど感じる事が出来ました。
●さっそく 「True Blues」 について質問させていただきたいと思います。まずhaiiroさんが目指した1st
ALBUMとはどの様なものだったのでしょうか。
まずJazzが好きで、僕にとっては今現在もHipHopと同じくらいjazzは人生に大きな影響を与えてくれる音楽だから、僕にとっての1st.albumはJazzにしろHipHopにしろ出会いにしろ、生きる上で受けたインスパイアを自分なりに昇華させる、そしてそれを提示するのが目的でした。そこでの大きなキーワードになったのが、儚さ、青、空気感、景色、です。True BluesというタイトルについてはTina BrooksというアーティストのTrue Blueというアルバムと掛けています。凄くBluesyで、最高に儚い傑作です。
●トラックメイカーが前作からのOLIVE OIL,Michita,Eccyに加えFatjon,Fragment,Haruka
Nakamura,Mizube,Prismaとすごいメンツが揃っていますね。
やっぱり人選に関しても妥協だけはしたくなかったので、僕が思う最高のアーティストにお願いしました。その人達が最高のProduceをしてくれて、そこでの責任感とか期待感って本当に何にも代えがたい物で、やはり制作もLiveだし凄く楽しかったですよ。素晴らしい人達と出来て素直に嬉しいです。
●さまざまなトラックメイカーとの曲でのやり取りで印象に残ったことがあれば教えてください。
全て印象的ですが、どのbeatも聴いた瞬間に飛ばされて、とにかくワクワクしました。その感覚は今も強く残っています。
●その中でも海外から FIVE DEEZ の Fat jon が参加していることに驚きました。 これはどういった経緯ですか?
Libyus Musicの社長の竹内さんが僕の曲をJonに聴かせてくれたのがきっかけで実現しました。ちょうど制作中にFive Deezのジャパンツアーも重なっていたので、竹内さん始め皆で遊んだり出来て、本当にかけがえの無い経験をさせて貰いました。居酒屋から出たらPase RockがPVの撮影を始めてたり、普段は海の向こう側にあるVibesを肌で感じられて刺激になりました。もちろん海外のアーティストとの制作は初めての経験でしたし、何よりFat Jonが凄く紳士的なアーティストで、実際に彼にProduceして貰って更に尊敬が深まりました。
●そのFat jonとの「Blues Of Blue」での新宿駅での転落事故というのがとても気になりました。もし差し支えなければ教えていただけませんか。
去年の春ぐらいに新宿のクラブの階段から落っこちて背中圧迫骨折して死にかけて(笑)。しばらく意識失ったまま気付いたら救急車で、外見たら凄い人だかりだし知らないカップルは写メ撮ってるしで大変でした(笑)。医者にも数日以内に脳の血管切れて死ぬ可能性があるとか、歩けなくなるかもとか怖いこと言われて。そんな中でも心配して病院に駆けつけてくれた仲間達にホントに感謝してるし、皆が病室に入って来てくれた時の安心感は凄かった、歌詞でも言ってるようにこの仲間と生きていこうと思いました。あの時いてくれた人達ホントにありがとう。
●Be #nessはストーリー調でもありながら、自身のメッセージも含まれていますよね。この曲はどういったテーマで作られたのですか。
Oliveさんとは普段からちょくちょくお互いのビジョンなりを色々話してたから良いフィーリングでスムーズに完成まで行きました。アーティストが魂を込めて作った作品を違法ダウンロードなりメールに添付して「ハイ」みたいな入手の仕方をして、好き勝手にその作品を批評するっていう事が個人的に好きじゃなくて、確かにより多くの良い曲と出会いたいのは音楽が好きなら当たり前だし、普通にショップに行っても「NEXT○○!!」とか「極上ジャジー」とかってポップが幾つもあれば一体どれを買っていいか分からない場合も勿論あると思う。でもだからこそ限られた金で金以上の物を見付けたときの感動を忘れて欲しくなくて。やっぱりポリシー持って真剣に音楽と向き合っているリスナーも沢山いるわけで。押し付けるつもりは無いですが、僕個人の意見としてちゃんと買ってくれた人へのメリットは微力でも提示したかったから、歌詞カードがある意味をより分かり易く示したかったのでこういう内容にしました。
●haiiroさんのリリックを見ているとBlue,青という色に思いが何か込められているように感じます。青はご自身にとって特別な色ですか?
Bluesyな音楽が好きで、個人的にBlues Feelingを大事に思っている事も勿論あるのですが、親友に昔、いつかBlue Noteが似合う様なラッパーになって欲しいと言われたのが恐らく一番大きいです。僕のリリックに出てくるアーティストや題名を引用しているアーティストからもそうですし、Us3なんかを聴いた時にくらった衝撃もそう、やっぱりBlue Noteからは多大な影響を受けています。素敵なレーベルですよね。
●haiiroさんのラップはとても儚く、多種多様にトラックによって形が変わると感じました。
感覚的で説明しづらいのですが、Beatから得たイメージを具現化する為にはそれぞれのトラックに対して、ベストなアプローチもそれぞれ存在すると思うので、僕が思うベストな形で乗る事は常に心懸けています。
●「風の中を歩く」と称される流麗なフロー、そこにはリリックの語感も影響していると思いました。私小説のような文学的な世界観を含め、リリックを書く上で意識していることはありますか?
まず一つは曲としてのイメージをより具現化して伝える事。聴き手に写真や絵のような感覚で捉えて貰い、そこから生まれる「何か」を重要視しています。あとはラップすること。世界観は各々の個性なのでどうか分かりませんが、自分を文学的と思った事は無いですし、学も無いので文学的とはかけ離れていると自分では思います。感覚的にやっている事なので文学系のMCというのが存在したとしても僕は好きにはなれないです。ラップは音楽の中でも特にフィジカルな分野の一つだと思いますし、そこにフィルターをわざわざかける意味は無いとも思います。だからこそ僕が日常で力を貰うHipHopからは、どれも非常に人間味を感じます。文学的な部分を推したいのであればラップより本書いた方が良いと思います。
●また、楽曲に応じて大量のリリックが必要になると思いますが、普段どのような状況でリリックを書いていますか?(トラックに合わせて書くのか、事前に用意していたリリックを落とし込むのか)
Trackが無いとほとんど歌詞は書けないです。リリックはBeatさえあれば大体2~3時間で録音出来る状態には出来ます。トラックに対して向き合う行為は、やはり一人で曲を作る訳では無いので、クレジットにProduced byと表記する以上は当たり前のマナーだと思います。逆にトラックがあって歌詞が書けないという感覚はあまり理解出来ないです。例えば有名なプロデューサーに曲を聴かせて貰う機会があったとして、その場で1ヴァースなり1曲書いてチャレンジするのと、その人と会った事が将来の自慢になるのとでは物凄い差があると思うんですよ。悠長な事言っていられるほど裕福な訳でもないし、アルバム出していても僕自身ただの若手の一人に変わり無い訳で、チャンスはいつまでも人に取られない様な物では無いと思います。
●高校時代からJAZZに傾倒していた…という話がありますが、JAZZの音楽性を日本語ラップにどのように活かしていますか?(その意識があればの話ですが)
時期に関してはレーベル側の資料のミスです。高校時代は特に何も考えてなかったです。Jazzを好きになって以来、強く自分のラップに影響している事は、即興性や瞬間を大切にする様になった事です。歌詞の書き直しはあまりしないし、わざと小節が足りない状態でブースに入ったりはするようにしています。だからプリプロもしてないです。個人的に音源を作る際は、綺麗に整える事より、暖かいうちに閉じ込める事や偶然生まれる一瞬の力を重要と感じています。でも伝えたい事が、より伝わる為の整理は勿論します。偶然ズレも偶然のバッチリも、出そうとして出すより気持ちが良いです。
●自身も所属されているRCP(Rainy Channel Posse)とは一体どのような集団なのでしょうか。
音楽に限らず絵描きだったり色々なアーティストが集まって出来たCrewです。前々からCrewでの音源を作ろうと話しつつも、川でバーベキューやって「最高ー」とか言って満足して気付いたら今に至ってた。みたいな感じで。今回もこのアルバムの話があってやっと「やろっか」みたいな(笑)でも皆カッコイイし良い人だから大丈夫だと思います。
●Cold City Squallで参加している小宮守もRCPのメンバーですよね。
そうですよ、今回彼には2曲参加してもらいました。やっぱりEccyさんやMichitaさんが自分の作品で俺にしてくれた事は凄く大きかったし、自分の作品となったら今度は自分が下の世代にもそれをやるべきだと思っていました。小宮に限らず、俺より若くても凄いのはまだまだ沢山いる訳で、そういう人達がガンガン突っ込んで行ける状況になっていけば更に良い感じになると思います。その瞬間に出せる凄さって、きっとその瞬間に出すのがベストなんですよね。特にKAIROSのコカツのヴァースなんかその最たる例かと、最高のラップをしてくれました。
●「Triangle」客演として参加している72はMichitaの「TWO」にもProject Sageのメンバーとして参加されていますよね。この72とはその時に知り合ったのですか?
そうですね。Myspaceでもお互いCheckしていて、TWOでも彼女は一際光ってて。東京来た時も北海道行った時も遊んで、同い年ということもあって凄く刺激も受けるし、良い仲間です。やっぱり普段から仲良くしてくれるMichitaさんと72と、三人で一曲出来たのは凄く嬉しいです。
●あるまとの「Shades To Face」ですが「学校と鑑別所同じ匂い」という凄まじいパンチラインを客演のあるまが残していますね。フロウやスタイルも異なるように感じましたがhaiiroさんにとってあるまとは一体どんなMCだと感じていますか。
あるま君はかなり昔からお世話になっていて、本気で日本最高のラッパーの一人だと思ってます。僕がラップ始めた頃に偶然行ったクラブであるま君を観て、ヴァースでオーディエンスが大発狂していた光景が未だに結構トラウマです(笑)。こんなにスキルフルなラップをするMCを観た事が無いし、最高のムーヴメントを巻き起こすMCの一人だと思っています。
●今作が発売された5日後にはhaiiro×Michita名義でのフルアルバム 「Soul Session」 も発売されますよね。実質2枚のフルアルバムを同時に発売するわけですが、「Soul Session」 はもともと同時に発売する予定だったのですか?
僕は毎年ソロを2枚も作れる程ヴァイタリティー溢れるMCである訳でもなく、大まかですがソロではJazzを、Michita×haiiroではSoulを自分の中で意識したから出来ただけで、両方自分の中で作るべき時だったから出来たんですね。完成したのが近かったので割とリリースが近いのは予想していましたが、5日は確かに同時みたいなものですよね。リリース時期に関してはレーベルが決める事で僕の決めれる事では無いので、両方がより多くの人に聴かれる事を願っています。
●最後に今後の予定を教えてください。
次回作のイメージもあるのですが、今は良い音楽を聴いたり映画や写真を観たりするのが楽しいので、色々経験しながらやるべき事をやって、しっかり目標に向かって行きたいです。

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haiiro de rossi
1st Album
「True Blues」
SLYE Records
\2520円(税込)
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(2008/11/20)
インタビュー:否
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