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COMPASS -日本語ラップ WEBマガジン-
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去る7月20日(日)、COMPASS presents -刻韻- @渋谷VUENOS。
「集え!日本語ラップジャンキー!」をコンセプトに、COMPASSが挑んだこのプロジェクト。
当日遊びに来てくれた人は、あの日あの時あの瞬間を思い出してもう一回テンション上げちゃって!
来れなかった人は、これ読んで次回に備えましょう!ってことで、刻韻レポートお届けします!!




<DJ Rio>

PM 15:30。渋谷VUENOSオープン。COMPASS presents -刻韻-の幕が切っておろされた。始まりを告げるはDJ Rio。PerfumeとTWIGYのコラボ盤からAstroなど、エレクトロ〜ポップめな曲調のものなども織り交ぜ、他の日本語ラップイベントでは意外とかからないのでは?といった印象の選曲が目立った。オープン直後のこの時間から、一人、また一人と徐々にとフロアに人が降りはじめ、これから始まる総勢14組のLIVE show case、日本語オンリーのDJタイムへの期待感の高さをうかがわせた。
  




<DELCATECK>

PM 16:00。いよいよ第1部LIVE show caseスタート!ビッグパーティーの先陣を切ったのは、レペゼン湘南・鎌倉の若手ユニット、DELCATECK!ライブが始まるほんの5分前からぞくぞくとフロアにリスナーが集まりだし、DELCATECK本人達も驚いていたほど。「10分やそこらでどんだけ人増えてんだよ!」by SHIN-SUI。“D.T SOUND”のトラックに合わせてステージへ。“レペゼン”“自由な雑草”“B-BOYライフ”と、デモ配布をしている音源も含め、4曲を披露。SHIN-SUIの通りの良い声と韻の堅いラップ、高い声と変幻自在の跳ねるラップが印象的なカイ、前日から喉の調子が悪いと嘆いていたMC SHINKも何とか復活(!?)し、ハイなフロウとノリやすいビート、加えてそのフレッシュさで、一発目から盛り上げてくれた。欲を言えば、DJ LUCHAのスクラッチパフォーマンスをあともう少し見たかった!リリースはまだ未定の彼らだが、今後活躍が期待される注目株。




<EI-ONE>

続いてステージに上がったのは、ダメレコダークサイドから、EI-ONE!長身でスラリとしたビジュアルのせいもあってか、ステージで1人マイクを握る彼に、異様な存在感を感じたのは私だけだろうか?EI-ONE&はなび“再始動”ソロに始まり、自身がAIR.EI-ONEとして世に放った『UNDER CURRENT』より、MEGA-G,DJ MUTA,EI-ONE“KIDS RETURN”をこれまたソロでキック。続いて“CUT SHORTS 1”と、毒々しいほどの熱を帯びたバイブスで、アジのあるパフォーマンスを披露。ラストチューン“ONE LOVE”では、♪1つずつ、1つずつ〜 のフックに合わせ、フロアの人差し指は高く上がり、まさに「EI-ONE-LOVE」が届いた瞬間だった。彼独特の乾いた質感の渋い声と、燻し銀の如く鈍く光るオーラに痺れた。1部2発目には勿体無かったか‥?間に挟んだMCでの「踊り方なんて俺は習ってねぇよ、何だっていいんだよ!」このパンチラインは間違いなかった!
  




<らっぷびと>

3組目は、大阪でのCOMPASS初回イベント『ONE PEACE』でもスペシャルゲストとして出演し、一番の話題を呼んだ、らっぷびとが再び!彼の出演は、今回の刻韻のメンツの中では異色とまではいかないながらも、このイベントの幅広さを感じるものだった。正直そこまでクラブ受けするライブではないだろうと勝手に思っていたが、思った以上に声が出ていて、ファン待望のミニアルバムリリースが決まっている8月6日直前とあって、気合いの入ったライブだった。中盤でdcを呼び披露した“thrown the dice”に関しては、ライブ時の2人の声量の違いを見ることができた。おそらく今回のライブ勢で最年少のらっぷびとだったが、年齢など関係ない、パワフルなステージングを見せてくれた。




<New Order Klaxon>

LIVE act 1部ラストはNew Order Klaxon!彼らのLIVEはとにかく熱かった。DJ YARISATO持ち前の生スクラッチでド派手に登場したかと思うと、ライブではおなじみとなっているパーティーチューン“CHOPSTICK-BOOGIE”、♪お声拝借Ah-Ah-Ah!のシャウトで立ちどころにフロアをロック!新曲“SKY TRAIN”で爽やかなビートを流し込み、最後は“Asian Beauty”で盛り上がりは頂点に。NoBuNaGaの胡坐ラップスタイルは残念ながら温存だったものの、MC OZのマイクはダントツで迫力のあるものだったし、DICEに至ってはステージ上のみならず、フロアまでも縦横無尽に駆け抜けた!Hip-Hopが好きならノッてきゃいいじゃん?硬いこと言ってねーで楽しめればそれでいいじゃん!そんな彼らのスタイルがストレートに伝わってきた。アーティストとリスナーの垣根を越えたパフォーマンスで畳みかけた。
  




<DJ MOBA>

LIVE第1部が終了し、DJタイムへ。十分にエンジンのかかった会場のギアをトップに入れるべく、DJ MOBAがガッツリ決めてくれた。のっけからの BUDDHA BRAND“人間発電所”に、RHYMESTER“B-BOYイズム”、NITRO MICROPHONE UNDERGROUND等々、クラシック連発!90年代半ばから2000年代初頭時期の日本語ラップ好きは間違なく死ねたことだろう。サイドにはEI-ONEの姿も。フロアを見渡すと、ドリンクを片手に思い思いにこの空間を楽しみ、乾杯の声もあがる中、あちこちで笑顔がこぼれているのが多く目についた。



<Fullmember>

PM 17:50。LIVE show case は第2部へ。DJ MOBAのクラシカルな選曲でかなりテンションも上がり、アルコールも入ってきたリスナー達が待ち構える中、まず登場したのはレペゼン西東京・東久留米のHip-Hop集団、Fullmember!DJ JUCOの繰り出す上質なJAZZYトラックに、確立されたスキルフルなラップを絡める彼らのLIVEが始まると、フロアはグッと大人の雰囲気に。“FLOW ON”を皮切りに、クラブでは定番となった酒の歌“LIQUORS”でリスナーを酔わせると、続く“WALK TALL”ではイントロからその黒いグルーブでフロアは揺れる揺れる。独特のメロウなオーラを醸し出すMC大志、常に安定したマイクさばきのMC W(ダブリュー)、ラップも喋りも何でもこなす五十嵐と、MC陣のハイセンスな実力も見せつけた。そしてラスト“4PM”でのなんとも心地良いピアノの音色にリズム感溢れる3MCのラップがのる様は、JAZZ Hip-Hop好きにはたまらない、もはやそれをおかずに飯が食えると言っても過言ではないほど、軽やかかつ滑らかに耳に届き、気持ちの良いものだった。
  




<Lion’s ROCK>

2部2組目は、Fullmemberに引き続き、JAZZYでシャレオツな魅力を放つLion's ROCK が大阪からのゲストとして登場。彗星のごとく現れた期待の新鋭atius。アンダーグラウンドのアーティストの音に対して良く言われるカオスティックなどす黒さとは違った、颯爽した黒さがあるというか、光沢のあるライトな漆黒の輝きを放っているというか、とにかくこの軽快で柔らかみを持ったサウンドがとても気持ちいいということは確かだった。曲間のMCは控え目に、ダメレコからリリースされた1stアルバム『No.17』からのセットを主に、“スロースターターソング”に始まり、“The World Is Yours”“NO.17”“ルーツとフルーツとブルース”“キャラメルキャラメル”“くろくなる”、最後は“血管”と、全7曲を矢継ぎ早に披露。高めのキーの声で紡ぎ出される酔いどれフロウは音源で聴いていたそれと遜色なく、心地良し。小柄なatiusの体が音に合わせてステージ上でぴょんぴょんと跳ね回る様を見ていると、こっちまで楽しくなってくるほど躍動感に溢れたステージだった。




<MIDICRONICA>

DOPEなLIVEはまだまだ続く!COMPASSではもうお馴染み(?)、謎の覆面Hip-HopユニットMIDICRONICA見参!5月28日に待望の2ndアルバム『#209』をリリースしてから、この日がほぼ初LIVEだったMIDICRONICA。彼ら目当てに足を運んだリスナー達も多かったのではないだろうか。まずはその『#209』より“undo feat.967”をキック。そして今や超レア盤と化した1st『#501』からの選曲が続く。“blue velvet”“lost highway”“san francisco”“jet set radio”の流れはファンにとってはヨダレもん!“jet set radio”の「Uh-Uh, Ah-Ah!」の大合唱で見る間にフロアは1つに。“blue velvet”のイントロが流れた瞬間には歓声が上がった。何よりも“san francisco”を披露してくれたことに一番の価値があったかもしれない。ラストは『#209』リード曲“sleeping forest”で、MIDIバイブスがフロアを飲み込んだ。間に挟んだMCの緊張感の欠片もないユルさ加減が、自由を自負するMIDIの世界観を簡潔に物語っていたわけで(笑)。894、716の枠にとらわれないそのスタイルとフロウは健在、さりげなく小出しにしてくる辺りがいやらしい、181のビートボックスと、563のMPCテクニックにもヤラれた!
       





<LOONIE>

2部トリを飾ってくれたのは、from神奈川横浜横須賀LOONIE!のっけから“ハート泥棒”でその曲名のままにリスナーのハートをもろに盗んだ。この時点で2部のLIVE時間が1時間ほど経過し、若干フロアに疲れが見え始めるか…?とも思ったが、そんな考えは杞憂に過ぎなかったようだ。“Advancing”のキャッチーなサウンドでフロアは即再燃。ここから一気に夏の装いに!真夏のアゲアゲチューン“ルーニーサンバ”でテンションは最高潮。♪Fire yeah yeah yeah yeah〜!のシャウトでガチアガり!燦燦と照りつける太陽、入道雲にヤシの木…VUENOS全体が灼熱のビーチへと様変わり!低音を響かせるYUICHIと、PASSER持ち前のラップセンスと軽快なノリでフロアを盛り上げる様は天下一品。立て続けに文句なしのパーティサウンドでフロアをロックしたかと思えば、続く“your everything”ではセンチメンタルなトラックにのせてRYOが抜群の歌唱力を見せつける。ここまで“Advancing”“ルーニーサンバ”“your everything”と、実はアルバム未収録曲。そして最後は“LIFE”でハートウォーミングに締めくくった。華のあるショーケースを1つのエンターテイメントとして魅せるその上手さはさすがだった。




<DJ 49>

ヒートアップした会場は、次のDJタイムで完全に酔いが回ったに違いない。お待ちかねの…日本語といったらこの人!DJ 49!On The Seeeeeeet!ご存知、日本語ラップオンリーイベント『蝕』のレジデントDJを務める彼が、刻韻でもその人気と実力を発揮。4月9日にリリースされた、自身の日本語ダブプレートオンリーミックス『ROOTS 134』からはもちろんのこと、SwankySwype“愚痴か?否か?”、BRON-K“何ひとつうしなわず”、サイプレス上野とロベルト吉野“Bay Dream〜from課外授業〜”、DJ CELORY“Happy Turn”など、新譜〜オ○クでなくともキタ――ヽ(゜∀゜)ノ――!!!と叫びたくなるマスターピースに加え、レゲエも織り交ぜた選曲で、完全にフロアは狂喜乱舞。ここでも、キラリと光るEI-ONEのサイドMCがそれに拍車をかけた。沸騰寸前にまで上昇したフロアの熱気をそのままに、LIVE act は第3部へ…
  

  







<YingYang>

PM 20:20。いよいよ本日のメインディッシュ!?第3部LIVE show caseがスタート!その幕開けにふさわしく、華々しく登場したのは、本場NewYork仕込みのリアルHip-Hopユニット、YingYang!これまで、I-DeA , SEEDAを始めとした数々の著名アーティストの作品に参加してきた彼ら。YingYangの名前は知ってるし、客演の曲は聴いていたけど生のLIVEは見たことがない…というリスナーが大半だったのではなかろうか。そんな彼らの貴重なパフォーマンスをデイのこの時間に見れること自体、超レア。ステージに上がるやいなや、アップテンポなビートに合わせフロアの手はわんさか上がる。“TOKYO CITY”“FIGHT BACK”はこれぞYingYang!まさに踊れるHip-Hop!このバイブスを感じるがまま、踊らずして何をする!?曲の合間でISH-ONEとSAGGAがお互いに笑い合っている様子からも、自分達は出演者側だけど、今この瞬間を思いっきり楽しんでるし、とにかくパーティーを楽しもうよ!そんなオーラが目に見えるようだった。また、『CONCREET GREEN 6』にも収録されているSAGGAの過去を綴ったリアルなリリックが印象的な“KAGIKKO”も披露。NewYorkでも幾多のMCバトルを勝ち上がってきたその経験と実力は、LIVEを見るだけで一目瞭然。唯一無二の存在感を見せつけた。



<L-VOKAL>

LIVE act も終盤、残すところあと2組。次にステージに立つのは、フロアに流れ始めた麻天楼春場所イントロで言わずもがなのあの男。今か今かとざわめくリスナー達の足は、エドモンド本田の「どすこい!」に煽られ、自然と前へ前へ。そして遂に登場したのは…そう!世界平和より身近な平和を願う、最高にピースなモノホンプレイヤー、杉並のローレンスこと、L-VOKAL!6月18日にメジャー第2弾シングル『STEP UP feat.KREVA』をドロップし、瞬く間にその名を世に知らしめた彼は、正面に「秋葉原」、背に「最凶」の文字を背負い、自慢のL札をばら撒きながら姿を現した。その圧倒的な存在感でフロアはおろか、VUENOSもろともいとも簡単に我がものにしてしまった。出端から“4MINUETS/MADONNA”をバックにいきなりのフリースタイルremixでリスナーの度肝を抜かす。続く“BIG BANG”で当然のごとく急激にフロアのバイブスは熱を帯びる。バウンスの効いたビートで自ずとリスナーの体は揺れていたし、♪REALかFAKE〜のフックで一気に沸きあがったのは言うまでもない。この勢いで畳み掛けるかと思いきや、そこはやはりエンターテイナー。本人も「ここ最近のマスターピース」と断言したという“FLOW”では、DOC-DEEフレイバー漂う繊細なトラックで聴くものを魅了した。その後『Laughin’』より“Just Hustlin’”、ラストチューンは8月27日リリース、自身でも勝負と言い放ったメジャー1stアルバム『FREE』より、BACH LOGICプロデュース“DONE”を披露。終始安定していたマイクパフォーマンスとハイクオリティーなショーケースには、既に確固たる実力者である自信と風格をまとっていた。彼が正真正銘のHip-Hopアーティストであることを証明するには、たった25分間という時間だけでこと足りたのだった。
  

  






<GEEK>

刻韻の大トリを飾るはGEEK。2008年ベスト作になりそうなOKIソロアルバム『ABOUT』から5曲を含むセット内容のショーケース。“1g”からいよいよ最終actの開始。この日、GEEKのLIVEを初めて見たという人はどのくらいいただろうか。音源を聴く限りでは、ヘッズ好みのもろハーコーなステージをイメージしていた人も多かったのでは?しかし、いい意味でその想像を覆された人も少なくなかっただろう。なぜかと言えば、OKIとSEI-ONEの仲の良いパフォーマンスで、大体が二人が向き合いながら、とても楽しそうにライブをしていたことが彼らの特筆すべき魅力だったからだ。まるでステージ上で笑い話をし合っているような、アットホームな見せ方が面白く、時折イリーガル臭さのある生々しい表現が顔を出しながらも、非常にピースな雰囲気であった。フックを中心にループする韻でユーモラスな音感を実現した“WAVE”や“命”のようなミドルなアッパーチューンで特に映える。OKIのソロ楽曲では、LUNAと絶妙のハーモニーをみせる傑作“マリオネット”とTAICHYのブルージーなコーラスとのマッチングが映える“to buy”が印象的だった。総じてビートが速めのトラックの多いソロ楽曲は至極ノリやすかった。途中、機材トラブルもあったが、それもLIVEだからこそ起きてしまったこと。むしろ、LIVEの醍醐味か‥?途切れた時間も息切れなく進み、充実していた。リスペクトDJ EDO!フロアから「仲良し!」と叫ばれるほどの、温かみのあるサグラップに懐の深さを感じとった。最後は“あの日”〜“MOM”の流れで、全てのショーケースを締めくくった。

                                 PM 21:30 刻韻 CLOSE




COMPASS presents -刻韻-、楽しんでいただけましたでしょうか?
4月半ばに、東京でもイベントをやろうと企画を打ち出してからの約3ヵ月間は、長いようであっという間でした。当日まで、正直期待と不安が渦巻いていましたが、多くのリスナーの皆様にお集まりいただくことができました。デイイベントということもあり、若い層の方々にも足を運んでいただき、OPENからCLOSEまで、終始フロアにいてくださったお客さんがとても多かったように思います。イベント自体の雰囲気も大変良かったとありがたいお言葉を多方面から頂戴いたしました。今回勉強させていただいた点と、改善点を踏まえ、イベント開催は次回以降も続けていきたいと考えております。その際は是非また遊びにいらしていただければ幸いです。
一言では到底言い尽くすことは出来ませんが、この場をお借りして、感謝の意を表したいと思います。
ご来場いただいたリスナーの皆様、出演者の皆様、関係者の皆々様、本当にありがとうございました!!!

                                                 文章: カナコ(イベント企画、運営諸々)



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